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大津イジメ事件|被害者感情と公共の利益

今まで報道がなかったので知らなかっただけか、大津市イジメ事件に関して、被害届が3回受理されなかったことに対する批判を恐れてか、奈良県桜井市の中学2年生イジメ事件の被害届がすんなり受理されたようです。

ここで注目したいのは、その線引きがどこまで下がるのかということです。







いじめ=犯罪という事実

大津市イジメ事件のおかげ?でイジメは犯罪というイメージが一気に定着していきましたね。もともと犯罪行為なので当たり前の結果なんでしょうが、今まで学校内での事件は穏便に済ます風潮があったためか、教育現場では激震が走っているでしょう。

イジメは犯罪であるから加害者は犯罪者である

現在日本は一度”普通”のレールから外れると再起不能だといわれています。いまどき中卒なんて逆に珍しくてレア者の存在でしょう。ただ、そこそこの不良ならば地元の不良高校みたいなところに進学します。”名前を書けたら合格””掛け算と割り算が入試問題だった”なんて都市伝説みたいなレベルの学校を聞いたことがありませんか?

実際僕の地元にもそういう学校があったんですが、当時の友人達は全滅しました。おそらく20名以上の”札付きの悪”が受験したのですが、合格者は誰一人としていませんでしたね。

当然といえば当然の結果なわけですが、多くの友人は絶望していました。”俺は高校すら出れないのか・・・”とね。

ですが、これらの友人達は本当に札付きの不良でした。ほぼ全員が警察に手錠をかけられた経験があり、同じDQNでもある金髪チャラ男が目をそむけるような不良です。あまり学校にも行っておらず、行ったとしても一般生徒との衝突を避けるために特別教室(木工室や体育館倉庫)に隔離されるような生徒たちです。

ただ、そこそこの不良達はみな合格してました。そこそこというのは、今回のように学校には行っているが不真面目な生徒です。同級生に暴行したり、授業中に大声を出して騒いだり、先生に立てついているような生徒たちのことです。

多くの人たちには無縁の世界だと思うので解説しますが、

そもそも不良は学校に行きません。学校側から通学しないでくれと頼まれる場合もあります。不良ランクでいうとAです。次はたまに通学するが特別教室に隔離される生徒がいます。これがBです。普通に通学しているが問題児なのがランクCです。問題児の取り巻きがDです。


ランク 学生 おとな
A 学校に通っていない、所属してない人 社会の一員として認められてない暴力団員
B 学校に所属しているが隔離されてる人 社会の一員であるが迷惑なので避けられるチンピラ
C 通学しているが問題児 社会の一員として働いているが喧嘩など問題を起こす人
D Dの金魚の糞 Dの後輩


今までは、Cランクの不良はイジメなどの問題行為はあったとしても警察沙汰にならなかったので、高校に進学して社会の一員として人生を歩んでいました。中には高校で改心し、大学卒業後、一般的な会社員として暮らす人たちも多かったと思います。


ここで有名なイジメコピペ


俺は高校の時、DQN4人組にずっと悪質ないじめを受けていた。
チン○の写メとられたり、殴られたり、クラスの前でからかわれたり
机に悪口を掘られて、そこに修正液を流し込んで、悪口を消えなくしたり
牛乳パックを投げつけられたり、本当にいろいろされて死にたかった。
俺はそれがトラウマで高校はなんとか卒業したが、大学には通えなくなった。
今は底辺ニートやってるよ。
去年、急に俺のところに高校の同窓会の連絡が来たんだ。
いままで、一回も呼ばれたことなかったのにな。
俺は24歳ニートだったからもちろん断ろうとおもったよ。
でも、しつこく誘おうとしてる奴がDQN4人組の一人だと知った。
俺は同窓会に出ることに決めた。
同窓会が盛り上がってる最中に俺に人生狂わした4人のだれかをぶん殴って
それで出て行こうと思った。
で、同窓会なんだけど最悪だった。あいつら4人は本当に最低だった。
あいつら4人は同窓会遅れていった俺の近づいて来て、いきなり誤り始めた。
「昔、いじめて本当にごめん。ずっと反省してたんだ。
 一度、いじめた俺たち四人全員で誤りたかったんだ」
と言って、真剣に俺に謝ってくる。
同窓会終った後に、更に俺を呼び出して
「お前の傷が治るかわからないけど、本当に許してくれ」
とDQNリーダーは土下座までしてきた。
DQNの二人は旧帝卒のエリートになっていて、
残り二人もしっかりした仕事に就職した立派な社会人になっていた。
俺は悔しかった。DQN4人は最後まで極悪のDQN4人でいてほしかった。
なのに、会ってみると、人のできた立派な人間になっていた。社会的立場も良好だった。
逆に、俺は高校卒業からずっとニート、
更にずっとお前らを憎んできて、人間性なんて形成されずに止まってる。
社会性なんて身につきもしなかった。
俺の憎しみは対象を失って自分に帰ってきた。
同窓会の日はすごく死にたくなった一日だった。





話を戻しますと、A・Bランクの生徒は昔から高校への進学はできませんでした。夜学や通信などなら可能なのかもしれませんし、不良・不登校児専門の高校などへはいけたのかもしれません。しかしほとんどは一般的な不良高校にすら行けず、少年院に進学していました。

今後Cランクの生徒も警察沙汰にしていく方向で話しが進むと、最低でも保護観察処分を受けることになります。そうなると前歴がつきますし、高校進学を諦めなければならないと予想します。

はっきりいって今回は自殺者が出たので騒がれています。葬式の練習などは言葉を失うような行為ですが、暴力・恐喝くらいならば、”うちの学校でもあった”という人は多いのではないでしょうか。そういった行為に加担していた生徒達が一般ルートから排除されることになります。

他者を貶め傷つけるような社会の悪が排除される。とても喜ばしいことではないか!社会正義とはこのことではないのか!被害者が泣き寝入りするような社会とは無縁の社会を目指す第一歩ではないのか!

その通りです。まったくもってその通りです。

イジメをしている時点で人の道から脱線してるだろ?なにを甘いこと言ってんだ!イジメ被害者の気持ちを知れ!ふざけたことを言ってるんじゃない!やり直すチャンスが与えられてるだけありがたいと思え!高卒認定(旧大検)でも夜学でも通えばいいじゃないか!高校いけないだけでふざけたこというな!

まったくもってその通りでございます。当然のことですし、正論です。

しかし、とても理不尽かもしれませんが、少しでも普通の人として人生を歩んでもらうというのも大切なのです。なるべくなら一般的なレールの上にて真面目になってくれたほうが社会的には有益だと思うのです。

なぜなら道をそれた人間は、将来反社会的集団の一員になる可能性が非常に高いからです。同じ犯罪者の中でも、やり直しのきく少年院出身者と成人刑務所を出所した人間では再犯率がかなり違います。これと同じように不良の中でも高校に進学し生活していくのと、少年院などに入った人間では更生率がかなり違います。

かなり違うのは当たり前じゃないか!高校に進学できるレベルの不良と少年院に入るような極悪な不良ではレベルが違う!もともとの悪さが違うだろ!

その通りなんです。そこで今回の問題です。今までは一線を越えた人間のみ収容し矯正教育を受けさせていました。今回の大津市事件については一線を越えていると判断するのが正しいと思いますが、そうでない場合もあるのです。

イジメ問題に警察が踏み込めない理由がそこにあります。発展途上の少年少女をどのレベルになれば逮捕していいのか。法治国家にておかしなことを言っているのは重々承知しています。”暴行事件があったらすぐ逮捕したらいい”それが普通でしょう。ただ、警察沙汰にはせず、両親と一緒に謝罪に行き、両親が涙を流しながら頭を下げているのをみて改心する話などよくあるのです。

僕は公立中学に通っていましたが、中学1年生時点で”タバコを吸う”不良生徒は30~40名ほどいました。ヤンキー漫画に憧れてボンタンを履いてみたり、”タイマン”をしてみたり、とにかく素行不良な生徒がたくさんいました。

3年生になると僕はAランクに昇格していたので、学校とは無縁の生活を送っていましたが、噂によると不良は3人くらいになっていたそうです。

1年生のときに一緒にタバコを吸ったり、万引きをしたり、暴力事件を起こしていたそのほとんどが真面目に高校受験をし、大学を卒業したり、就職して真面目に暮らしています。社会通念上彼らは罰せられるべきであったでしょう。ただ、1年生の時点で逮捕され梯子をはずしてしまっていたら、彼らの多くは社会の枠組みからあぶれた犯罪者予備軍になっていたと思うのです。

これらの考えはイジメ加害者側のその後の人生を考えてのことではありません。落ちこぼれだと開き直り、犯罪行為を繰り返す人間を増やさないためです。

被害者感情を考えれば非常に残酷なことだと思います。”これ以上被害者を増やさないために加害者に温情を与えてください”という被害者のことよりも社会の利益を優先していることなんですから。

以前からイジメ自殺者っていうのは確実にいたわけですし、今回のように騒がれた直後だけ深刻な問題として捉え、風化されると同時に今までどおりにならないことを願います。

まとめ

今回は加害者側についての考えを述べてきました。こういった問題はその事件ひとつひとつの背景を調べなければならないことですし、全てを統一化してこうだと言えないものです。教育って難しいですね。

親なら誰しもが”うちの子はいじめられるかもしれない”と不安を抱く一方で、”うちの子がいじめをするかもしれない”とは思いません。わが子が可愛いですからね。

次のイジメのターゲットにされないために暴行に参加した。そういったケースなんて沢山あるわけですから、本当に悩ましい問題です。





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1 件のコメント:

  1. 記事をとても興味深く拝読させて戴きました。以前、紛争国の紛争解決コーディネーターが、紛争国の少年ゲリラに銃を捨てさせ、殺戮を止めさせる為に、少年ゲリラに生活資金と住む家を与え、学校に通わせて教育を受けさせ、更生させる事でゲリラの数を減らすというプログラムを見ました。同じ学校には少年ゲリラに親を殺された子もいるのです。当然納得できないでしょう。でも「憎しみの連鎖では紛争は終わらない」とも言っていました。もしかしたらそれと近いですか?

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